代表あいさつ

愛する父、佐藤雅年殿へ。

僕は、これまでに取り組んできたすべてを活かして、
日本の教育を変えます。命をかける決意をしたのです。

志を一行で語ることは簡単です。もっと大切なのは
「お前の思いはどうなんだ、どう生きていきたいんだ」というところですよね。それを述べたいと思います。

僕は詩人です。肩書きではなく、生き様の話です。

詩人は「詩を書く人」だと思われています。確かにその通りです。
ただ、見方を変えれば、日々自分の中で湧き起こる感情の一つひとつに素直に向き合い、悲しみや切なさ、喜び、怒りを存分に噛みしめることができる贅沢な生き方、それを詩人と呼ぶこともできます。

今日の僕は毎日書き続けてきた4,000編もの詩とともにあります。
詩人とは、とても辛い生き方です。実態のつかめない「自分の心」と向き合うことは、最もやっかいな行為ですから。他人に対しては簡単につけてしまう嘘が、自分に対してはつけないのですから。

ただ、僕はすでに知っていました。自分に嘘をつかず、自らを愛し続ければ、そこに何かが生まれるということを。人へ向けるこの眼差しに愛を絶やさなければ、そこに何かが生まれるということを。あなたが教えてくれたから、僕は胸を張って人間関係をしていられるのです。

人が窮地にあれば真っ先にわが身をささげ、夜中でも自宅を飛び出して駆けつけるお父さん。お父さんに向かって涙ながらに感謝する人たちを、輝いているあなたの姿を、僕は幼い頃からずっと見てきました。

お父さん、覚えていますか? 僕が15歳のとき、当時付き合っていた彼女とそのご両親、そして僕のお父さん、お母さんをひどく傷つけたことがありました。もうだめだな、ここにはいられないな、家を出ないとだなと思いました。そのときにあなたにかけられた言葉を、僕は忘れることができません。

お前にはお前の人生がある。お父さんとは別の人生だ。
お前はもう自分で責任を取ることができるし、その能力がある。
勇気を持って、好きにやればいい。お前の人生なんだから。

ただお父さんは、お前が生まれた瞬間に、一生をかけて
ようやく得られるほどの大きな喜びをもらった。だから、
お前が困ったときにできる限りのことをするのは当たり前だ。
お前にもらった喜びを返していく。当たり前の恩返しだ。

その言葉に、あなたが背中で語る愛と尊厳に、僕は教えられました。
どれだけ自分を愛し、人を愛せるか、それが人生だということを。
人生の最高の贅沢は、目には見えない心の中にあるということを。

そして、お父さんと僕にとっての天使、お母さん。僕は知っています。お母さんのきれいな黒髪が、実は全部白髪(はくはつ)だということを。

悩める人たちの感情を一緒になって抱えすぎて、自分の心を壊しかけたお父さん。高校教師でありながら学校に出られなくなったあなたを、優しく包み込んだのはお母さんでした。
お父さんの心をゆっくりとほぐすように身体を揉み続け、その髪が一日で真っ白になったことを、僕は知っています。

私たちに大きなことはできません。
ただ、小さなことを大きな愛でするだけです。
マザー・テレサ(1910-1997)

それを生き様で教えてくれてありがとう。
その教えの通り、僕はまっすぐに人間関係をしていきますよ。

お父さん、何ということか、僕は大人になっても、いやむしろ大人になればなるほど人を好きになっていきます。人の心を好きになっていきます。今日もどこかで産声をあげた新しい命たちにも、人間というものの素晴らしさを伝えたくて仕方ありません。

ふたりが命をつないでくれたおかげで、今日も僕は生きています。
そう思えるように育ててくれたのは、まぎれもなくお父さんお母さんです。僕だって何か恩返しをしたい。日本の教育を変え、世の中に貢献することで、ふたりの教育が正しかったことを証明してみせたい。これが僕の思いです。

お父さん、お母さん、本当にありがとう。心の底から愛しとるよ。

理事長 佐藤由明